私はすこしおしゃべり

ことばじゃなくて 態度でもなくて 心の奥 わかりたい

夢を。

あんまり郵便受けを確認しない暮らしをしているので、サマグリB賞*1の返信が届いていることを知ったのは2017年の大晦日のことだった。公式のツイートによると返信を発送したのが2017/11/27らしいので1ヶ月ほど寝かせていたことになる。その間に晏夕ちゃんは"一身上の理由により、しばらくの間、活動休止とさせて頂*2"かれてしまったので、「活休発表前に書いたものが届いたのかなぁ」などと思いながら部屋に持ち帰って封を開けた。のだけれど、一目見た瞬間に思わず笑い泣きしてしまった。その相変わらずの書き込み具合に。ベッドに寝っ転がって、1行1行噛み締めながら読み進めるうちにやっぱりまた涙がこぼれてきて、「どうしてここに書かれている内容とは全然別の世界線に入ってしまったんだろう」とどうにもならないことをただ思いながら年を越した。

今年の正月休みは色々あって実家に帰らなかったので、家で昼まで寝たり本を読んだりゲームをしたりしながら過ごしていたのだけれど、中でも昨年末にtumblr経由で見つけて面白いと思い買ったまま積んでいた「賭ける仏教(南直哉/春秋社)*3」には今の自分にとって痺れるフレーズが沢山出てきて非常に良かった。特に印象に残った話を(この本を今すぐ手元に取れる状況にないので曖昧ながらも大意を端折って)書くと、「何かの根拠を論理的に積み上げて至れる結論であれば、それは信じるとか信じないとかいう類の話ではない。論理ではわからないものだからこそ、信じるんだ」というものである。これは小林秀雄(奇しくも小林姓)の言う「信ずることと知ること」の違い*4にも通ずるものがあるなと思った。
晏夕ちゃんはこの先戻ってくるのだろうか。戻ってくるかもしれないし、戻ってこないかもしれない。少なくともこの前読んだB賞の返信を読む限りは当然戻ってくるはずと思えるけれど、戻ってこない説をサポートするような出所の怪しい話もあるし、究極的にはわからない。わからないからこそ、一番好きなアイドルのことを信じようと思った。「これがあの『信じることにするわ 赤いフリージア*5』か、つんくは偉いな」とも思った。


それから3ヶ月と少し経った4/13(金)の夜、TPD公式メルマガから悲しい知らせが届いた。

2018.04.13 東京パフォーマンスドールより大切なお知らせ

 

日頃より東京パフォーマンスドールの応援、誠にありがとうございます。

飯田桜子神宮沙紀に関しましてご報告致します。
両メンバーそれぞれの一身上の都合により、4月19日(木)の「ダンスサミット2018」の公演をもって、
東京パフォーマンスドールを卒業するはこびとなりました。

また、かねてより活動を休止しております小林晏夕も、同じくグループを卒業致します。

ファンの皆様には、突然の発表になりましたことを心よりお詫び申し上げます。

すでに開催を告知しておりました5月ゴールデンウィークの公演は中止とさせて頂き、
6月3日(日)の日本橋三井ホールでの「The 5th Anniversary ダンスサミット」は6人で全力で臨む所存です。

今後も、東京パフォーマンスドールへの応援のほど、何卒、宜しくお願い申し上げます。 

2013年8月に出会ってから今に至るまで、ずっと、圧倒的に、一番好きなアイドルの小林晏夕さんは、2018年4月19日付でTPDを卒業する。「TPDに戻ってくるだろう」と信じていた願いは結果的には叶わなかった。正直今は未だ実感も何もあったもんじゃないし、きっと当日ライブを観たところでそうした実感なるものが湧く気もしないのだけれど、そんな自分の感情と全く関係なく、ただの事実として、晏夕ちゃんはTPDにもう戻ってこない。本当に悲しいし絶対ツライ。

ただ、TPDに戻ってくる/こないとは全然違う次元の話として、それでも自分は小林晏夕さんのことを信じている。自身が歌やダンスにこんなにも夢中になれるということをTPDでの活動を通じて知った晏夕ちゃんのことを信じている。頭が良くてファン思いで、「打てば響く」という言葉がこれ以上似合うアイドルは他にいないような晏夕ちゃんのことを信じている。あと、ステージに立つことの魔力も信じている。

なので、これからも自分は夢を見る。いつか、出来ればそう遠くない未来、再びステージに立つ晏夕ちゃんに客席から見とれる日が来ることを夢見ている。この夢は叶うかもしれないし、もちろん叶わないかもしれない。わからないからこそ自分の感覚を、2013年夏からの熱狂を信じる。夢を。 

youtu.be

夢を見てる 今でもずっと 変わらないものが一つだけ
笑われた時もあったけれど そんな事気にしてられないし
誰かの言葉に迷うような夢なら初めから見ないさ
嘘じゃない いつでも本気さ

(CICADA-YES)

*1:TPDのミニアルバム「Summer Glitter」を購入して中に封入されている応募券を切り取って応募すると抽選でメンバーとお手紙(ポストカードサイズ。左半分にファンが往信を、右半分にメンバーが返信を書く)がやり取り出来る神企画のこと。

*2:http://tpd-web.com/news/#ns7587ご参照。

*3:なお、この本には「心が弱っていない人は特に宗教に頼る必要がない。宗教は心が弱っている人を救うものだ」みたいなことも書かれていて「なるほど、今の自分は心が弱っているのか」と思わされた。

*4:平たく言うと「『知る』というのは万人が同じように、学問的に知るということ、『信じる』というのは各々が自分流に考えた上でスタンスを取り、間違うリスクも取り、間違えた時の責任も取った上で信じるということ」みたいな話。

*5:赤いフリージア - メロン記念日 - YouTubeご参照。