私はすこしおしゃべり

ことばじゃなくて 態度でもなくて 心の奥 わかりたい

月がきれい。

晏夕ちゃんのファン(現場系)なので、RIZINガール2020の広瀬晏夕さんが初めて大きな舞台でラウンドガールを務めるのなら現地で観てみたかった。前回の更新でもわかるように、今回こういう形で表舞台に帰ってきてくれたことに対して幾分もやもやした気持ちを抱えてはいたものの、それでも一度は観てみないと何も始まらないと思ったし、何より動く晏夕ちゃんを一目でいいからもう一度生で見たかった。そんな思いからFCに入ってチケットを取って会場のぴあアリーナMMに足を運んだのだけど、結論から言うと晏夕ちゃんは圧倒的に晏夕ちゃんで、自分は自分で思っている以上に晏夕ちゃんのファンなんだなぁということをわからされる素敵な一日だった。


晏夕ちゃんについての感想を書き始めると長くなるし、何より広瀬晏夕さんはRIZINガール2020としてRIZINを盛り上げるために活動しているので、まずはRIZIN.22そのものの感想を先に記しておこうと思う。
総合格闘技の試合を生で観るのは(記憶違いがなければ)生まれて初めてのことだった。中高生の頃はプロレスが比較的好きだったこともあって、週プロやゴングで桜庭の活躍を読んではいたものの、今の総合格闘技シーンについての知識は皆無に等しい。松浦だけ知ってる人が2020年のハロコンに行くようなものだ。そんな自分でもまぁまぁ楽しめたので、もしかしたらそれなりに間口が広い娯楽なのかもしれない。良かったところと残念だったところを順にまとめていく。

  • 良かったところ
    1. 演出が派手で気分がアガる
      レーザー光線大好き侍なので、入場時に照明が落ちて音楽が鳴り響きレーザーが飛び交っているのを見ると否が応でもテンションは上がる。最初の方の数試合は入場曲がヒップホップ中心で少しだけ辟易としてしまったけど、後ろにいくにつれロックやJ-Pop、EDMの人もいたので楽しかった。一番気に入って思わずShazamしてしまったのがMIYAVIの曲だった(Horizon; 前澤智選手の入場曲)のでふふってなった。煽りVは味付けが濃くてちょっと自分の好みには合わないなぁと思ったけど、まぁこれは好みの問題だし最初から予想出来ていたことなので。

    2. いい感じに実力が拮抗している選手同士の試合は面白い
      新型コロナウイルスの影響で海外選手の来日が難しかったこと等もあって(と書いてはみたものの、自分は全然詳しくないのでこれは完全に受け売り)、今回の大会は実力差が大きい試合もいくつかあったように思われる。そんな中でも、自分が観た中だと第5試合(○江幡塁-植山征紀●; 判定3-0)は面白かった。Twitterにも書いたし、格闘技に詳しい友人にもLINEしてしまうくらいに面白かった(後で晏夕ちゃんも挙げてて嬉しかった)。

      植山征紀選手の動き一つ一つがそんなに悪かったとは思えないし、各場面だけを切り取るといい勝負をしているように見えるのだけれど、ただそれが3Rかけて積み重なることでだんだんと実力差が浮き彫りになる、どちらが優勢なのかが素人目にもはっきり見えてくるというのがリアルだった。これは全試合を通じての感想に近いけど、強い選手ほど落ち着いているし、個々の場面というよりはもっと大きな流れを掴もうとしているように見えて、どんな仕事でも一緒だなぁと思った。

  • 残念だったところ
    1. こういう環境で観ると気持ちが乗り切らない
      新型コロナウイルス対策で席と席の間に1席空席が設けられているのはありがたいのだけど、声が出せないのはやはり盛り上がりという観点からは厳しそうだった。対バンでキャリアの浅い(が故に会場みんなよく知らない)グループによるオープニングアクトを観てる時のような微妙な温度感がずっと続いているように感じられて寂しかった。別に誰が悪いわけでもないので仕方ないのだけれど。

    2. VIP席の一部マナー違反の客に対してエスタシオンが注意しない
      前述の通り1席空けて座るような座席の作り方になっていたり、立ち上がっての応援は禁止だのマスクは着けろだのと冒頭に色々アナウンスされたのだけれど、これを守っていない人がVIP席にも結構いた(これが気になったのは自分がSRS席で後ろから見える位置にいたからなんだろうけど)。新型コロナウイルス対策ということであれこれ規制しながらやっているのに、これでマナー違反の人が原因になって感染者が出たりした日には、対策と称して色々な変更を余儀無くされた人たちはやりきれないだろうなぁと思った。エスタシオンには荷が重いならBONDSの出番なのでは(TIF脳)。

ちょっとネガティブなことも書いてしまったけど、基本的には予習なしで観にいって予想以上に楽しめたので良かった。晏夕ちゃんが出ていなければ自分では絶対自発的に観にいっていないはずなので、これはまさしくRIZINガール2020の広瀬晏夕さんがRIZIN知名度拡大、ひいては具体的な集客に貢献したという実績に他ならない。こういう実績が晏夕ちゃんの評価に繋がって偉い人に褒められたりしてたらいいな。

そしていよいよ本題、RIZINガール2020として活動する晏夕ちゃんを初めて現場で観た感想なのだけれど、これはもう控えめに言って最高、まさに最高裁判所だった。第3試合の1R終了後、ラウンド数表示ボードをスッと掲げて美しい姿勢で歩きつつ、四方の客席に向かって手を振ったり指差ししたりとファンサを配りまくる姿が実に晏夕ちゃんっぽくて「晏夕ちゃんだ…!」と一人で感動してしまった。晏夕ちゃんを現場で観るのは実に2年9ヶ月ぶりくらいのことだったけど(最後に観たのは2017/10/27(金)の渋谷DUOだった)、動いている晏夕ちゃんを観た瞬間、そんなブランクなんてなかったかのように胸がときめいた。21歳9ヶ月になっても、背が伸びて167cmになっても、そして違う姓で活動していても、そこには確かに自分の知っている晏夕ちゃんが立っていて、そのことがとても嬉しかった。こうして再び観る機会を与えられて初めて、自分がずっとずっと飢えていたことに気付かされた。いつの間にか慣れた振りをしてやり過ごすのが上手くなっただけで、本当は晏夕ちゃんがいなくなってとても寂しかったし苦しかったし孤独だったことに気付かされた。他の誰にも埋められない心の隙間を、こうしてリング上をウォーキングするだけであっという間に満たしてしまう晏夕ちゃんは自分にとって光であり希望なんだということを強く実感した。自分は歌って踊る晏夕ちゃんが一番好きだし、晏夕ちゃんはやっぱりステージの上に立つべき人だと今でも信じて疑わないけど、それでもほんの僅かな時間でこちらが事前に抱いていた心のもやもやを一掃して秒で激らぶあんゆ状態に叩き込んでくる晏夕ちゃんは流石だな、やっぱり晏夕ちゃんには一生敵わないなということを再確認した。久々に生で観る晏夕ちゃんにはそれくらいのインパクトがあった。
もちろん晏夕ちゃんは自分の出番以外でもちゃんとしていて、待機中は背筋を伸ばして凛とした姿勢で椅子に座り、選手入場時には綺麗な所作で拍手し、試合と試合の合間では目が合った客に手を振ったり(その節はどうもありがとうございました)と立派にRIZINガールを務めていた。言うなれば「立てばめっかわ座れば美人、歩く姿はらぶあんゆ」という趣があった。出来ればずっと観ていたかったけど、当然ながら時間は流れるし試合は進むし、結局18時過ぎには大会は終わってしまったので「楽しい時間はあっという間だな」という当たり前のことを思った。


夜、自宅の最寄り駅からの帰り道、久々に晏夕ちゃんを観られた喜びがあまりにも醒めなくて「アマテラスオオミカミが天の岩戸から出てきた時の民衆もこんな気分だったのかなぁ、でも晏夕ちゃんは太陽というよりは月の女神っぽいしなぁ」と思って夜空を見上げた瞬間に思考が弾けた。PLAYxLIVE 1x0のLIVE部分冒頭で晏夕ちゃんが暗闇から扉をこじ開けて光が差し込むようなダンスパートがあったこと、晏夕ちゃんがクラシックバレエの経験者だったから自分も少しでもバレエのことを知りたくて「絢爛たるグランドセーヌ」を読み始めたこと、その中でディアナとアクティオンというバレエ演目を知ったこと、ディアナは月の女神であると共に狩りの女神でもあること、こうした予備知識を身につけていたから今年1月にヴェルサイユ宮殿でディアナの間を訪れた時に音声ガイドで "Diana is also the goddess of the hunt" というフレーズを聞いた瞬間に(あのディアナか!)と心が震えたこと、月がよく似合う晏夕ちゃんはかつて惣流・アスカ・ラングレーを思わせるような真紅の衣装に身を包みウインクしながら矢を放っては沢山のファンの心をバンバン射抜いていたこと、そんな晏夕ちゃんが2年半の沈黙を経てRIZINガール2020として表舞台に帰ってきたこと、RIZINガールとして初めて出演する大会が8/9(日)のRIZIN.22だったこと、第3試合で赤コーナーを担当して初めてリング上でウォーキングしたこと、その第3試合で「ハマのアイアンアロー」関鉄矢選手が弓を射るポーズを決めたこと、そして関選手が勝って晏夕ちゃんからトロフィーを受け取ったこと、全部全部繋がっているんだと思った。あたしは運命とか信じちゃうタチだから(©NANA)、ただの偶然やこじつけなんかじゃなくて運命なんだ、少なくともそう信じてみたっていいじゃないかと思った。

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「ディアナとアクティオン」のバリエーションのラスト、弓を射るシーン(絢爛たるグランドセーヌより)。

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名前にちなんだアイアンアローポーズを決める関鉄矢選手(RIZIN.22より)。

今回こうして久々に生で観たことで、ステージ上で歌って踊る晏夕ちゃんの姿を観たいという気持ちは変わらないどころかますます強くなったし、今の晏夕ちゃんはどんなパフォーマンスを観せてくれるんだろう/パフォーマンスで魅せてくれるんだろうという興味は尽きないのだけれど、それはそれとして晏夕ちゃんの未来というキャンバスは広大だし、今までに様々な立場で沢山のことを経験してきている晏夕ちゃんだからこそ点と点を結んで引ける線は無数にあるし、それこそありふれた言い方をすれば可能性は無限大、何にだってなれるはずという気がした。そんな中でこうして縁あって1年間RIZINガール2020として活動することになったんだから、晏夕ちゃんきっかけでRIZINが広まったら、そしてRIZINきっかけで晏夕ちゃんが広まったらいいな。RIZINガール2020としての広瀬晏夕さんの初の大舞台を観た今、わりとそんな気持ちでいる。
RIZINの次回大会予定はニュースによると9月末、一方で政府は9月以降も引き続き5,000人制限を維持するっぽくてどうなることやらという感じだけど、もし大会が開催されてそこに晏夕ちゃんが出るならまた観にいきたい。歌ってなくても踊ってなくても、そこにいる姿を一目見るだけで晏夕ちゃんだなぁって思わせてくれる、こんなにも胸が高鳴ることを知ってしまった以上、行かない選択肢はない。次に晏夕ちゃんの姿を観られる日も月が綺麗でありますように。らぶあんゆ、一番好きなニックネームです。

P.S. 今回のRIZIN.22のタイトルはSTARTING OVERということで、アイドルファンならドロリッピ2ndを思い出さずにはいられない。昔々に晏夕ちゃんに口ずさんでもらったことがあるので表題曲STARTING OVERへの思い入れも深いけど、やっぱり一番好きなのはストーリー。

知りたいんだ
きみが描くストーリーを 早く次のページめくってよ
未来は予想不能 毎日がワンダーランド
今日とおんなじ明日じゃ もう満たされないって感じ!

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